それだけの話
合気道仲間と、稽古後、一杯やって。
雨の中、帰る。
途中、思い出す。
4、5年前だったかなあ。
新宿から、3時間かけて、雨に降られて
傘もなく、ずぶ濡れで帰ったときのこと。
すんごい、みじめで。
すんごい、泣きたくて。
でも、んなもんに負けるか! と、自身を
奮い立たせて。
あの雨の痛みは、今も忘れない。
矜恃について、いろいろと話す。
矜恃ってのは。
単なるプライドじゃなくて。
いろんな経験の果てに、こいつが俺を生かして
いるんだ、という核みたいなもの。
そこを曲げちゃ、生きていけね~ってもの。
矜恃=プライド、と捉えると、間違うんだよ。
人は、プライドで自ら死を選ぶことがある。
けど、矜恃ってのは、人を生かすものなんだ。
そいつがあるから、生きてんだ。
個人個人、矜恃は違う。
矜恃は、人におもねるものでもないし、強制
するものでもない。
けど、それぞれが矜恃を持ってほしい。
矜恃に生きて欲しいと思う。
よく、ここまでがんばったね、と言われるが。
そういうわけじゃなくってね。
このままでは、終われないと思っていただけ。
それが、わしを生かした。
合気道の先生が、一番苦しいとき、いつも言うてた。
「死なないでね」
飛ぶつもりはなかったが、ありがたかった。
稽古に行けないのに、時々、そうメールをくれた。
素直に、うれしかった。
心配してくれる人がいる、というだけで、生きようと
思えた。
まあ、何を言いたいのかと言われると。
実に、困る日記だが。(笑)
今日、雨の中、歩きながら。
一番、みじめな時を思い出して。
それでも、がんばってきたことを思い出して。
ふと、思いを残しときたくなった。
それだけの話だな。
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