この頃、すっかり昼夜逆転。
夜中に仕事をしている時は、なんとなくテレビを
点けっぱなしにしているが。
うちは土壁なので、音を大きくできない。
風が吹いただけで、聞こえなくなるような音量で
しのいでいたわけだけど。
煮詰まった時には、録りためておいた、資料に
なりそうな番組を観たりする。
その時に音が聞こえないのは、なんとも……。
ということで、仕入れてみたヘッドホン。
ロジテック LBT-TVOH03ABK
ワイヤレスで、初めは多少音飛びもしていたが
安定してくると実にいい音だ。
5.1サラウンドも拾ってくれる。
夜中には重宝さん♪
いろんな番組やCMの音を耳にして驚いたのは。
普通に、テレビのスピーカーで聴いただけでは、
聞こえない音声がたくさん入っていること。
細かい物音や音楽、効果音、セリフ、ガヤなど。
こんなにも音を仕込んでいるのかと感心もする。
背景音などは臨場感が出ていいんだけど。
ふと思う。
これ、無駄じゃね?
それぞれの番組、ニュース、CMまで、実にいい
音で作り込んでいるけど。
その音を再現するためには、かなりのサウンド
システムを必要とするだろうし。
そもそも、システムを揃えても、それを活かせる
だけの音を出すのは、一般住宅では無理。
遮音室でもないと、苦情が来る。
デジタル信号に切り替えて、画像も音声もアナ
ログとは比較にならないほど良くなったけど。
共に、再生機器に依存するもの。
さらに再生環境が整わないと、その作り込みは
あまり意味を成さない。
もっと言うと、逆に良くなりすぎて、再生機器や
再生環境が整わない者には苦痛。
セリフは聞こえないし、といって、デカくすると、
CMや音楽、効果音が入った瞬間に、とてつも
ないデカい音が飛び出す。
サラウンドなど、とてもじゃないが入れられない。
ヘッドホンしっぱなしは、耳痛くなるし。
機械が無駄によくなりすぎて、アナログモノラル
のような、音は聞こえてもあまり周りに響かない
レベルの調整も難しくなってる。
こうした機器の進歩はいいことだと思うけど。
それを活かせる環境インフラが整っているとは
言い難い。
末端に、その環境を整えるだけの余力はない中、
一部だけがどんどんと進んでいく。
なんだか、いろんなものがバランス悪いなあ、と
感じてしまう。
これもまた、二極分化の一つの形かなと思う。
機器の進歩は止まらないだろうから、これから
進むのは、建物の遮音性なんだろうなあ。
といって、遮音性の高い建物は家賃や施工費も
高いから、結局は、どんな高機能も無用の長物
となる。
やっぱ最初に整えなきゃならないのは住環境と、
誰しもが、その住環境を手に入れられるだけの
経済環境の整備なんじゃないかな。
と、ヘッドホンを使いつつ、夜な夜な思う。
さて、お仕事続けよう。